【追悼 後藤騎手】
2月27日、永眠した後藤騎手。
個人的に大好きな騎手ですしたし
自分が出版した1冊目の本でも
名前を使わせていただいたりと
「亡くなった、はい切り替えて前向いて」
なんて簡単にはいかないです。
後藤騎手の良い所は、
勝負を諦めないことだと思います。
それは僕が好きだった佐藤哲三騎手と
同じようなところがありますし、
後藤騎手は回収率も高い騎手でしたから
馬券を買って結果がどうであれ悔いが残らない
そんな騎手だったと思うんですね。
2010年以降でも
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年・年月 単回値
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2015年 97
2014年 89
2013年 115
2012年 83
2011年 96
2010年 103
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このように回収率が高いです。
僕は、自分の1冊目の本
「テン乗り勝負パターンの見極め方」で
後藤騎手のことをこう書きました。
【レース後のインタビューで笑いを取ろうとしたり
吉田騎手に対して暴行をしてしまうなど
色々な話題を振りまいてくれる後藤騎手。
しかし色物騎手というわけではなく
年々勝ちを増やし着実にトップに登っている上に
本書のテーマであるテン乗りに関しては
騎手界でナンバーワンだと私は思っています。】
出版社の意向もあり、どうしても書籍の先頭には
武豊、そして岩田・安藤という並びになりましたが
後藤はその有名ドコロに次いで4番目に入れました。
それは上記したように
「テン乗りに関しては
騎手界でナンバーワンだと私は思っています」
この称号があったからです。
2009年発売の本でそう書いたわけですが
その後、2010年以降から最後までの結果も
【テン乗り 回収率115%】
素晴らしい結果、そして記憶と記録を残して
ターフと、今を、去っていきました。
書籍の中の最後
「テン乗りの天才後藤騎手はまだ34歳
これからも皆さんに多くの的中馬券を届ける~」
という内容を書きました。
その時はまだ後藤騎手34歳、今の僕が34歳になったので
自分がその年齢になっても「これからも」という年齢だなと
自分では実感しています。
ここから6年で人生が終わるなんて想像もできません。
でも、人生は何が起こるかわからない。
後藤騎手の最後の決断というのは
僕は一生怒ったままだと思いますが
誰しも自分が壊れる瞬間はあるのでしょう。
1日1日を大切にしたいと強く思いましたし
1回きりの人生、やはり自分を主人公にして生きて
まず自分を優先にしてもいいのかなと思いました。
その中で、他人にできることも全力ですればいいのです。
自分を後回しにして壊れちゃうのはね・・・
さて、後藤騎手には「ありがとう!」「バカヤロー!」
2つの言葉を送りたいと思います。
後藤騎手が跨ったことがある競走馬が全て引退したら
その時には心の中で引退式をファンそれぞれが
してあげることでしょうね。