2015年 黒船襲来後に起こった変化とこれから

ふと、2010年からの重賞成績を振り返ると
トータルでの勝ち数1位は岩田騎手でした。

何が凄いって、今年は中央では重賞全敗なのに
2010年代は1位ということですよね。
それまでどれだけ勝っていたんだということになりますし、
逆に言えばそんな印象がもう薄れて覇気も感じず・・・
たった1年のスランプでこうも記憶から消えるのかと。

2011年は池添騎手が1位。
これはオルフェーヴルとカレンチャンだけで10勝でした。
そして重賞2勝までの騎手が29人もいたんですね。
重賞勝ち騎手は49人です。

2012年は岩田騎手が1位。
ジェンティルドンナで4勝、ローマンレジェンドで2勝と
活躍が目立ちました。
そして重賞2勝までの騎手が27人。
重賞勝ち騎手は49人です。

2013年は武豊騎手と内田騎手が1位タイ。
武豊騎手はキズナとトウケイヘイローで合計6勝し
トーセンラーで2勝などありました。
内田騎手は3勝以上の馬はいませんが、実に9頭の馬で
重賞を制覇するという活躍でしたね。
そして重賞2勝までの騎手はここも27人。
重賞勝ち騎手はここも49人です。

2014年は蛯名騎手が1位。
イスラボニータで3勝、それ以外は1勝ずつで
9頭の馬で重賞を制覇しています。
そして重賞2勝までの騎手は26人。
重賞勝ち騎手は50人です。

ここまで、年間の重賞勝ち騎手の数も2勝以上の数も
ほぼ変化がない平穏な1年1年が送られてきていたことが
凄くわかりやすい成績になっています。

2015年。黒船襲来。

それでも1位は岩田騎手で13勝。
実に12頭の馬で重賞を制覇しました。
2位がデムーロ、3位が武豊、4位がルメールですから
2人の最強の刺客を日本のトップが食い止めようと
張り合って戦っていたという面白い構図でした。

さて、ここで変化が訪れています。
まず年間2勝以上重賞を勝った騎手が24人に減少。
重賞を勝った騎手が45人に減少。

2016年現在。
1位は戸崎騎手とデムーロ騎手で13勝。
次いで福永と川田が3位タイ。その下にルメール。
重賞2勝以上の騎手が20人にまで減少。
重賞を勝った騎手が44人に減少。

2015年にルメールとデムーロがJRAに来た途端に
あっさり勢力図が変化しました。

これで割りを食らっている騎手というのは
やはり下の騎手達ですよね。
これまで大体重賞を年間で勝てる人数が狭まった上に
それ以前までと比べて重賞に関しては何をしてでも
勝とうとする騎手が増えてしまったわけですから。

ただ今後何が起こるかはわかりません。
2015年と2016年でも勢力図は(日本人の)
かなり違いがあるわけですからね。

今この瞬間から、どの騎手がちゃんと騎乗していて
どの騎手がどの厩舎に信頼をされているか?であったり
モチベーションが生きている騎手かをリアルタイムで
追っておくことが重要になると思います。

55.9秒以下の坂路時計でそれがその馬の
過去の坂路時計の最速を上回ったレース。

例えばそういう定義で見たときに
馬が過去と比べてできが良い(目安)で
しっかり結果を出す騎手は僕は評価するべきだと思います。

例えば松若騎手は今年それで10勝してます。
回収率193%もあります。
田辺騎手も10勝して回収率102%。

こういう騎手はまだまだ上に行けないとおかしいです。

しかし・・・この条件で見ると

ルメール 21勝 120%
デムーロ 21勝 82%
川田   20勝 89%
浜中   15勝 142%

上の騎手も結果を出しているんですよね。

やはり一流の騎手はできていることなのでしょう。
そこに対抗するにはそれが最低限できないといけないはずです。
そういう結果を見ておくことが今後かなり重要になるはずですよ。

その逆だと、例えば江田照男騎手なんかは
61戦して全敗、8割近くを後方から競馬して
特に何もせずに負け続けた結果、
秋になって調教が良い馬の騎乗が激減しましたからね・・・

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