少し競馬ファンの心理を
考えてみたいと思います。
以下のようなAとBの結果になる
馬券法があったとしましょう。
(条件・金額・対象レースを同じとする)
【経過A】
1日目 85%
2日目 70%
3日目 83%
4日目 101%
5日目 71%
6日目 74%
7日目 83%
8日目 89%
トータル 82%
【経過B】
1日目 130%
2日目 210%
3日目 125%
4日目 90%
5日目 82%
6日目 13%
7日目 32%
8日目 95%
トータル 118%
これ、競馬ファンが継続できるのは「A」です。
Bに関しては6~7日目で3割は辞めます。
基本的に馬券というのはarms指数1位の1番人気
のような高的中で回収が高いというロジックは少なく
回収率を高めるなら的中率を削ることが王道になり、
なおかつ、それは単純に波を大きく生むことになります。
なぜか?的中率が低いほど連敗が多いからです。
競馬ファンは誰もプラス収支を望んでいますが
内面、精神的な部分では『安定した負け』を望みます。
ホームランか凡打かのバッターが
最終的にホームラン王になり打点王にもなる
ということではなく、シングルヒットを
ランナーの居ない時に1日1~2本打てれば
結果、平凡な成績になりますが、それが安心する。
そんな傾向が強く出ているのが上記の例です。
ギャンブルをしているのに安定を望み
ギャンブルをしているのに勝ちを望まない
これが一番怖いギャンブル依存症だと思うんですね。
医学的にはわかりませんが、ギャンブルをしている
人間が思う依存症のほうが正しいことでしょう。
ギャンブルをしたことがない医者が30人の患者を見ても
実際に競馬ファンを万単位で見ている方が僕は正確だと思います。
世間的にもそうです。
ギャンブル好きは「勝った時のことしか覚えてない」といいます。
これは精神科のお医者様でも同じことを言うはずです。
でも、実際には違います。
一定レベル以上の馬券理論を手にした人の中の2~3割は
「負けた時のことで受けるダメージが大きい」のです。
こうなると、それはギャンブルでの『slow death』
この状態でプラス収支になっている人なんて
見たことがありませんからね。
昔、ギャップ馬を共同運営しているPさんが
メルマガに良いことを書いていました。
『朝一で10万プラスになって
最終レースまででプラマイ0だとめちゃくちゃ
負けた気分になるが、朝からメインレースで10万負けていて
最終レースで9万取り返した人は勝った気分になる。』
本当にこれですよ。
プラマイ0の人が負けた気分になり
マイナス1万円の人が勝った気分になる。
これね、前者をAさん、後者をBさんとした時に
この二人が友人で競馬場で朝から馬券を買っていて
この結果になった時、最終レース終了後に食事に行ったら
なぜか後者が「じゃあ最終当てたから奢ったるよ!」なんて
ことになってしまうわけです。
この状態に陥っている競馬ファンの人は
相当危険な、ギャンブル的危篤状態です。
一定の思考レベルや経験、自制心、継続力が無い人は
この状態に陥ることが多々あります。
そして、ギャンブルとはそういう状態に
人を追い込むことが上手い競技です。
誰しも注意するべきですね。